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馬上の楽園
地上の楽園は馬の背にあり。-コーラン

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DATE: 2009/06/16(火)   CATEGORY: 回顧録
マロンの曲芸
2007年10月から今年の2月まで愛馬だったマロングラッセ(競走馬名マイネポーラスター)の曲芸をご披露します



画像をクリックして拡大してよーくご覧ください♪

ななんとっ!
四肢を直径30cmほどの円の中にしっかりそろえた状態で、見事バランスを保っております!
アルプス山頂の山羊も顔負け!引退競走馬でも調教によりここまでの曲芸ができます!





……というのは冗談で(笑)。

あ、直径30cmの円の中に四肢をそろえて立っているのは本当です(^^;
でも、別に調教して曲芸させたわけではぜんぜんなく、、、この日は実は、マロンを引き取って初めての冬にそなえて、初めて馬着を着せたんです。ただ、少なくとも牧場に引き取られて6年間は馬着というものを着たことがなかったので(競走馬時代はどうだったか不明)、最初は見ただけでコワイコワイ大騒ぎ。。。なので広い馬場にマロンを放して、中央に放置した馬着をよく見せ、怖いものではないということを教えるところからはじめ…、結局2週間弱かかったかな?この日係留場でやっと着させてくれたのですが…、おとなしく着たのはいいが、今度は一歩も動かない(笑)

ちょっと動こうとすると馬着が「バチャクッ♪」と音を立てるのが気になるらしく、それも、いっそのこと「キャァァ~!!」と飛び出して駆け回ってくれたほうが早く慣れて落ち着くんですが、マロンは気難しい分、ヘンなところで慎重な性格で、このときも「なんか動くと音するョ……」と言ってガンとして動かず。。。

それではラチが開かないので、やむをえずマロンが大好きなハコベを山ほど採ってきて、首を伸ばせば届くところに少し、一歩前に出れば届くところに少し、もう一歩出れば届くところに…という感じでハコベで誘導しようとしたんですね。そうしたら…


TS382124.jpg
「ハコベ…届かないんだけど…」

TS382125.jpg
「動くと音するし…でも食べたい…」

TS382126.jpg
「左前肢だけ一歩前に出してみたよん~っっ…届きそう~」

TS382127.jpg
「と、届いた!もぐもぐ…

TS382129_1.jpg
「つぎは……こ、このままじゃ届かない……


この後、なんとか次なるハコベに近づこうと、前肢はほとんど動かさないまま後肢だけ何歩ずつか前へ出て、一番最初の写真のようになりました(笑)

それでも結局届かなかったので、おそるおそる、一歩、また一歩、と肢を進め、最後は馬場内を何事もなかったような涼しい顔して歩き回り、ハコベを平らげておりました。

その後のお散歩も問題なし。何年も前から着てたけど、何か?みたいな顔してます。


あの姿勢は調教でさせてみろと言われてもできるかどうか…(^^;
やはり馬の自主性が大事ですな!(笑)
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DATE: 2009/04/06(月)   CATEGORY: 回顧録
妊娠して、最初に考えたこと
それは、

「この子を産むべきか」

ということ。

「しばらく子供はおあずけ」と思っていたのでそれこそ「アクシデント」で(^^;?妊娠したわけですが、それでも結婚してるんだし、ふつう、中絶する理由ってそうそうないはずだけど…。

数年前、すでに30匹ちかくいたワンニャンとともに今の家へ越してきたとき、最初にした事は、家の周りに住んでいた猫たち6匹の不妊手術とその子猫たちの保護。とはいっても、その内訳は、、、

1)出産済みの♀猫2匹+その子猫たち10匹
2)妊娠中の♀猫2匹(と、おなかの中にいた子猫たち計10匹)
3)♂猫2匹

で、1と3のニャンコたちは、子猫たちを保護してから成猫を順次保護→手術するだけでよかったが、問題は2の妊娠中のニャンコたち。子猫が生まれるのをまってからだと、まず子猫たちの居場所を突き止めるのが困難。突き止めても、他人の敷地内だと保護が難しいし、ヘタに知らせると処分されたりする可能性もある(このへんは特に…)。子猫を保護できなければ母猫だけ捕獲するわけにもいかず、子猫が大きくなってからではますます保護は難しくなり、そうしているうちに猫たちがさらに繁殖する猶予を与えてしまうことになってしまっては悪循環。

…と、悩んで獣医さんとも相談した結果、2の♀ニャンコ2匹は「堕胎避妊」という決断をした。
つまり、まだ子猫がおなかにいる状態で避妊手術(卵巣と子宮の摘出)をし、その結果として(発育可能な場合は除いて)子猫は堕胎するということ。

私自身、野良ニャンコの堕胎避妊そのものはこのときが初めてではなく、いずれもやむをえない決断だったとは思うものの、それが「正しい」結果だったとは思っていない。
でも、猫嫌いの住民や猫をいじめる人間がいる中で、野良猫が繁殖するのに任せるのは、非常に残酷だ。問題の根源は、動物との共生ができない人間の愚かさなのだが…。

それで、自分が妊娠したと分かったとき、思いをよぎったのが、

「猫の子は堕胎しておいて、自分は子供を産むのか?」

という問い。



しばらく、答えが出せなかった。



夫は、「母親の思いを継いで、動物たちの気持ちを分かり、動物たちのために生きる人間を世に送り出すことにきっとなるはずだから」と出産を励ましてくれたものの、私の頭の中は堂々巡り。

親が必死の努力をしても、そういう子供に育たなかったら?
世の中には、大人の目をだまして、か弱い動物を虐待する悪魔のような子供がいる。
自分の子供がそんな子供になったら?

悩んだ挙句、

「自分の子が悪魔になったら、わたしは自分の手で我が子を殺す」

と、泣いて夫に訴えたこともあった。

夫は、私を責めも正しもせず、

「それでいい。君が悩んで出した結論は、ぜんぶ僕が責任を持つから」

とだけ言った。


その後もしばらく悩んで悩んで、、、

だんだん、産むことに前向きになり、結果として、大変なお産だったけれどもなんとか無事に女の子を出産。

だけど実際に出産する時にも産んだあとも、やっぱり堕胎避妊した猫達のことを考えない日はなかった。

私は最後は吸引分娩だったのだけど、他人の手と道具で子供を「引きずり出された」ときの無力感。堕胎で子供を奪われたわけではないのでぜんぜん違うけど、でもどこか、その「無力感」が堕胎避妊された母ニャンコと通じるような気がした。


やっぱりこんな世の中いけない。
世界は人間のものじゃないのだから。
今もずっとそう思う。
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DATE: 2005/03/30(水)   CATEGORY: 回顧録
ヒロの思い出
2004年5月、一頭の馬に出会った。名前はヒロプリンス。8歳になる青鹿毛の、大きな馬だった。

馬場2級のライセンスを受けるのに、パートナーとなってくれる馬を探して指導員に相談したところ、薦められた。

乗る前に、すでに一目惚れ。
その容貌、気品、それでいて慈愛に満ち、穏やかで慎ましい性質。
かもし出すオーラが特別だった。

それから約半年、ほぼ毎週ヒロにお世話になって練習した。
検定まであと1ヶ月、というある木曜、洗い場で世話を終えたところ、ヒロが前掻きをして、何かを訴えてきた。

あまり、「自分を出す」ということをしない馬で、前掻きもめったにしなかったので、どうしたのかと思って近づくと、私の胸にそうっと頭を寄せて、甘えてきた。
当然ながら、こうしたこともめったに自分からしてこない馬だけに、驚きながらもいとおしく、思いっきりその大きな顔を抱きしめた。

でも、何かそこには違うメッセージがあったような気がして、おかしな胸騒ぎがしたのだけれど、思い当たる理由もなく、嬉しい気持ちでかき消した。

でも、そこには確かに、かき消してはいけないメッセージがあったのだ。

ヒロを馬房に戻すとき、いつものように声をかけた。
「ヒロ、また来週ね」
そう言った瞬間、その自分の言葉が“空回り”をしたような、そんな不気味な感触があった。

どうしてそんな風に感じるの?

自分の中の自分に不満げに疑問を投げかける。
ヒロは、黙っていた。


その翌々日、つまり土曜の明け方、悲しい夢をみた。

フロントで、わたしがヒロを自分の馬にしたいと申し出ていた。フロントの担当者が答える。
「では、500万円です」
「そんな!そんな額じゃ、私には買えない!
私にはヒロが買えない!私にはヒロが買えない!・・・」
わたしがそう言って泣き叫んでいる夢だった。あまりの悲しさで目を覚ますと、わたしは泣いていた。
嫌な予感がした。

ヒロに会いたかったが、行ってはいけないような気がして、クラブには行けなかった。でも、結果的には行かなくてよかったのだ。

その日の午後、ヒロは突然売られたのだった。クラブに入会して間もない、お金持ちの親子に。自馬候補として、ヒロプリンスの「ヒ」の字も出ていなかった状態で突然決まり、指導員の人もフロントの人もびっくりしたと、後になって聞いた。

木曜のヒロは、「さようなら」と言ったのだ。わたしの言葉が空回りしたのも、ゆうべの夢も、きっとヒロのメッセージだったのだ。


当然ながら、それからしばらくは悲しみのどん底で、もともと私の馬ではなかったのだけれど、半年ずっと乗り続け、ものすごい愛着を抱いていたために、「もう二度とヒロに乗れない」「ヒロは他の人のものになってしまった」ということが許せなくて、悲しくて、つらかった。
まるで恋人を奪われたように。

でも最近は、さびしい気持ちは変わらなくても、「あれはヒロの選択だったのだ」という気がしている。気がしている、というより、そうだったのだ、という確信に近い。

先日、ヒロのオーナーさんが娘2人を連れてクラブに来ていた。

ふだんは土日にいらしていると聞いていたので、きっとやきもちを焼いてしまう醜い自分を見たくなくて、決して土日にはクラブには行かなかった。

まだ小学校1、2年生のお子さんと聞いてはいたが、本当に幼い、かわいい娘さんたちだった。ヒロを表に出し、母子3人で代わる代わる、ヒロを引き馬して歩いていた。わたしはそのすぐ脇の洗い場にいた。

ヒロは相変わらず慈愛に満ち、ひとりひとり違うペースにもちゃんと合わせて、大きな体でおとなしく付いて行っていた。

でも、わたしのすぐ目の前を通り過ぎるとき、ヒロはあの日わたしにしたように、一緒に歩くお嬢さんやオーナーさんに、静かに頭を寄せて甘えるしぐさをした。一周目も、二周目も、そして三周目も。

「ね、この子たちには、僕が必要なんだ」

ヒロはそう言っていた。
そうなんだね。今はそのことがよくわかるよ。
ヒロにもきっと聞こえると思って、心の中でそう返事した。

お嬢さんたちが口々に言った。
「ねぇ、ママ~!ヒロ、今日なんだかすごい甘えるんだけど!」

あれは、ヒロの選択だった。
そう思う今は、ヒロに乗れない痛みも少しは和らいだ気がする。
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