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馬上の楽園
地上の楽園は馬の背にあり。-コーラン

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DATE: 2005/03/30(水)   CATEGORY: 犬たち&猫たち
進歩!


昨年10月、近所をしばらく放浪していた中型のオス犬を保護。
なかなか警戒して近づかせてくれず、数日かかった挙句、最後は我が家の熟女?メイをエサに、2時間粘ってリードをON!台風前だったので焦った。

とりあえず警察と保健所に届け出、預り証に記名捺印して保護という形に。半年は「保護犬」だけど・・・そのままうちの子になるだろうと思った。

まず、鑑札も狂犬病予防注射の証明札もつけてない。さらに、すぐに見てもらった獣医さんで分かったことは、なんと推定年齢は若干1歳にして、フィラリア虫の寄生、折れた歯、股関節の発育不全や、極度の栄養不足、“タワシ”のようなバサバサの毛、そして・・・虐待痕と思われる傷と、人の手を恐れ、男性を威嚇するという症状。

つまりは、捨てられたんですね。

案の定、保健所にも警察にも“飼い主”からの問い合わせは今もってなく、4月22日で保護期間は切れ、正式に我が家の子になる。

ていうか、今頃ノコノコ名乗り出てきても、返すもんか。

保護時、まゆにしわを寄せて泣きそうな顔をし、さまよっていた。
車におびえ、人におびえ、電車の音におびえ、風におびえ・・・
もう、見ているだけでいたたまれず、涙が出た。

だから、名前は思いっきり明るく!「ヒカル」と名づけた。

来たばかりのときは、先住犬で年上(しかもお互いオス)のコテツと
流血沙汰(!)もあったけど、動物ってえらいんだなぁ。
1ヶ月もすると仲良くなりました。

ヒカルは子猫にご飯を譲ってあげるほど、優しい子。
だから、いじめられた思いも、怖い思いも、人一倍トラウマになって、
「威嚇犬」になってしまったよう。

とにかく、見ず知らずの人は片っ端から吠え付いて威嚇する。
男の人なんて最悪。食い殺す気?ってな勢いで吠え掛かるんだから・・・

散歩のときは重装備。まともに散歩もしてもらっていなかったらしく、
まず、まっすぐ歩けない(T_T)
飛び出す、回る、引っ張る、騒ぐ。
だから、爪はとことん擦り切れていて、指先の毛の中に隠れるくらい
短くなってしまっている。。。

しかも、家でもじっとしていられないのね。
家にいるときは、なにやら嬉しくて、楽しくて、あっちバタバタ、こっちバタバタ。

シッポをぐるんぐるんと、ヘリコプターのプロペラみたいに360°旋回させて、
おしりをブリブリ、フラダンス。これまたまっすぐ歩けない・・・笑

かわいいからカメラを向けると、

「なにそれ!なにそれ!お姉ちゃん!なんか嬉しい!!」

と、わけが分からないままはしゃぐ有様。
だから、つい最近まで写真が取れなかったんです。

かくして、やっと撮ったこの写真、しっぽはブリブリでブレてるけど、
ちゃんとおとなしくお座りができている!!

ヒカルくん、すばらしい進歩です*^_^*

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DATE: 2005/03/30(水)   CATEGORY: 回顧録
ヒロの思い出
2004年5月、一頭の馬に出会った。名前はヒロプリンス。8歳になる青鹿毛の、大きな馬だった。

馬場2級のライセンスを受けるのに、パートナーとなってくれる馬を探して指導員に相談したところ、薦められた。

乗る前に、すでに一目惚れ。
その容貌、気品、それでいて慈愛に満ち、穏やかで慎ましい性質。
かもし出すオーラが特別だった。

それから約半年、ほぼ毎週ヒロにお世話になって練習した。
検定まであと1ヶ月、というある木曜、洗い場で世話を終えたところ、ヒロが前掻きをして、何かを訴えてきた。

あまり、「自分を出す」ということをしない馬で、前掻きもめったにしなかったので、どうしたのかと思って近づくと、私の胸にそうっと頭を寄せて、甘えてきた。
当然ながら、こうしたこともめったに自分からしてこない馬だけに、驚きながらもいとおしく、思いっきりその大きな顔を抱きしめた。

でも、何かそこには違うメッセージがあったような気がして、おかしな胸騒ぎがしたのだけれど、思い当たる理由もなく、嬉しい気持ちでかき消した。

でも、そこには確かに、かき消してはいけないメッセージがあったのだ。

ヒロを馬房に戻すとき、いつものように声をかけた。
「ヒロ、また来週ね」
そう言った瞬間、その自分の言葉が“空回り”をしたような、そんな不気味な感触があった。

どうしてそんな風に感じるの?

自分の中の自分に不満げに疑問を投げかける。
ヒロは、黙っていた。


その翌々日、つまり土曜の明け方、悲しい夢をみた。

フロントで、わたしがヒロを自分の馬にしたいと申し出ていた。フロントの担当者が答える。
「では、500万円です」
「そんな!そんな額じゃ、私には買えない!
私にはヒロが買えない!私にはヒロが買えない!・・・」
わたしがそう言って泣き叫んでいる夢だった。あまりの悲しさで目を覚ますと、わたしは泣いていた。
嫌な予感がした。

ヒロに会いたかったが、行ってはいけないような気がして、クラブには行けなかった。でも、結果的には行かなくてよかったのだ。

その日の午後、ヒロは突然売られたのだった。クラブに入会して間もない、お金持ちの親子に。自馬候補として、ヒロプリンスの「ヒ」の字も出ていなかった状態で突然決まり、指導員の人もフロントの人もびっくりしたと、後になって聞いた。

木曜のヒロは、「さようなら」と言ったのだ。わたしの言葉が空回りしたのも、ゆうべの夢も、きっとヒロのメッセージだったのだ。


当然ながら、それからしばらくは悲しみのどん底で、もともと私の馬ではなかったのだけれど、半年ずっと乗り続け、ものすごい愛着を抱いていたために、「もう二度とヒロに乗れない」「ヒロは他の人のものになってしまった」ということが許せなくて、悲しくて、つらかった。
まるで恋人を奪われたように。

でも最近は、さびしい気持ちは変わらなくても、「あれはヒロの選択だったのだ」という気がしている。気がしている、というより、そうだったのだ、という確信に近い。

先日、ヒロのオーナーさんが娘2人を連れてクラブに来ていた。

ふだんは土日にいらしていると聞いていたので、きっとやきもちを焼いてしまう醜い自分を見たくなくて、決して土日にはクラブには行かなかった。

まだ小学校1、2年生のお子さんと聞いてはいたが、本当に幼い、かわいい娘さんたちだった。ヒロを表に出し、母子3人で代わる代わる、ヒロを引き馬して歩いていた。わたしはそのすぐ脇の洗い場にいた。

ヒロは相変わらず慈愛に満ち、ひとりひとり違うペースにもちゃんと合わせて、大きな体でおとなしく付いて行っていた。

でも、わたしのすぐ目の前を通り過ぎるとき、ヒロはあの日わたしにしたように、一緒に歩くお嬢さんやオーナーさんに、静かに頭を寄せて甘えるしぐさをした。一周目も、二周目も、そして三周目も。

「ね、この子たちには、僕が必要なんだ」

ヒロはそう言っていた。
そうなんだね。今はそのことがよくわかるよ。
ヒロにもきっと聞こえると思って、心の中でそう返事した。

お嬢さんたちが口々に言った。
「ねぇ、ママ~!ヒロ、今日なんだかすごい甘えるんだけど!」

あれは、ヒロの選択だった。
そう思う今は、ヒロに乗れない痛みも少しは和らいだ気がする。
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