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DATE: 2009/09/17(木)   CATEGORY: ひとりごと
命を救うということと、人の価値観を変えるということ
わたしは、犬猫の保護や救助に人生の大半を費やしてきた。
一般に、犬や猫を保護する、救助するといえばつまり、捨て犬や捨て猫、行政で処分される運命にある犬猫を助けるということで、わたしの場合はそれに、完全野良化した猫の保護や不妊手術後とリリースも加わってきた。(といっても、完全野良ももともとは捨てられた子がいたからなんだけど)

しかし、どの場合も、結局は、「捨てる人、見て見ぬふりをする人」の尻拭い的行為といってしまえばそれまでだ。もちろん、捨てられた犬猫の身になれば、それが他の人の尻拭いになろうが濡れ衣だろうが、わたしが助けなかったら死んでしまう犬猫を助けるのは「当たり前のこと」だ。

でも、「目の前」から視点を移して「社会全体、世の中全体、犬猫全体」を見れば、捨てられたり処分されそうな犬猫を拾って保護して養うだけでは、いつまでたってもイタチゴッコだ。捨てる人は何度でも捨てる。捨てる人の子供もおそらく捨てるだろう。心ある人間がどれだけ犬猫を保護しても、捨てられる子達が減らなければ、結局何も変わらない。

つまり、本当の意味で犬猫を救う、犠牲になる命をなくすためには、「捨てない」「処分しない」世の中にしなくてはいけない。そしてそのためには、世の中の人ひとりひとりの価値観を変えることが必要不可欠になる。

今で言えば、たとえば犬猫は法律上は、靴やバッグなどと同じ「物」扱いである。命ではなく、物。子供を殺されたら殺人だけど、ペットを殺されても器物損壊。

法律だけじゃない。ペットを飼っている(飼いたいと思っている)多くの人にとってさえ、犬や猫は事実上は「物」同然だ。

責任感も覚悟もないまま衝動買いをする。
血統(ブランドみたいなものか)でよしあしを決める。
ショーウィンドーに並べられた子犬や子猫を見て楽しむ。

行政では1分に1匹の犬猫が殺処分されているとも言われています。そして、とくに犬の場合は、保健所などで殺される数の大半が、「飼い主による持ち込み」です。飼い主が、「もういらない、飼えないから殺して」と持ってくるんです。その理由が、「別の犬を飼いたいから」ということも少なくないらしい。

わたしたち夫婦がよく言うのは、人間の子は親に捨てられても生きていけるけど、犬猫は捨てられたら生きていけない、ということ。

子供が道端で迷子になっても、のたれ死ぬまで周囲が見て見ぬふりをするということはないけれど、犬猫はのたれ死ぬか交通事故死か殺処分。多くの人に取ったら、犬も猫も馬も、動物はその程度の価値。

その動物たちの命を救おうと思ったら、世の中のすべての人、動物に直接関わる人はもちろん、関わらない人も、その人たちの価値観を変えていかなくてはいけない。

犬も猫も、馬も牛も豚も、動物は「物」じゃない。
人間の子供にはしないことを、動物には平気でできるというのは、人間としておかしい。と。

一部の人が破産のリスクを犯しながら「引き取る、保護する」だけではダメなのだ。



…こういうことは、他にも、同じような活動をしてきた人たちが言っている。
けれど、実は、それはものすごく難しい。
はっきり言って不可能に近いのだ。


わたしは犬猫の保護をずっとやってきて、つくづくそう思う。
他の人の価値観なんて、そう簡単には変えられない。
人間は、悪いほうに変わるのはけっこう早いけど、よいほうに、正しいほうに、変わるのは、容易でない。変わらないだけならまだしも、逆にこちらが非難されたり変人扱いされたり、あるいは都合よく利用されて陰で笑われることのほうが多く、でも、それに甘んじて屈辱的な扱いも我慢できるようでないと、実際は犬猫の命を助けることはできない。


競馬、競走馬に関して言えば、馬はお金。お金になるかどうか、損か得かが大半の人の決断を左右する。

お金が基準になっている人に、命だ云々…と説いたところでほぼ間違いなく「馬の耳に念仏」だ。

イエス・キリストは「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」と言ったそうだが、実際にお金持ちかどうかではなく、「お金がすべてになっている人」にとっては、神様に受け入れてもらえるような「よい心」を持つことは難しい、ということなのだろう。

だから、そういう、「とどのつまりは金」と考えている人たち、金で動く人たちが作り上げたシステムを変えていくのは、正面から正攻法でぶつかってもまず無理だと思う。

それを変えるには、「その人たちの価値観で」、同じ土俵で相撲を取らなくてはだめだ。


ではどうするか…続きはまた後日えへ





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