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馬上の楽園
地上の楽園は馬の背にあり。-コーラン

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【詳細追記】新しい馬

少し前からご相談をいただいていた子で、今日13時30分すぎ、無事到着しました(^^)


この子の名前は、ビンラシッドビンといいます。

1994年生
父:トニービン
母:ディスコホール
母の父:ノーザンテースト

2000年に登録抹消となり、その後、乗馬として北海道のノーザンホースパークへ。このときに去勢してセン馬になってます。

ところが、乗馬としてもあまり活躍できないうちに故障を発生、結局処分対象として九州の肥育場に出されてしまったのです。

肥育場というのは、馬を食肉用に屠殺する前に、肥やして太らせるための場所。通称は「乗馬牧場」と呼ばれたりもしますが、実際は、そういう所です。

つまり、ビンは屠殺の一歩手前まで行った馬だったのです。


そんな時、一人の女性が、ビンを助けようと奔走していました。その方を、Iさんと呼ぶことにします。


Iさんは、現役時代からビンの熱烈なファンで、ビンが出走するレースはすべて応援に行ったほど。

「ビンはとにかく闘争心ゼロで(笑)、現役時代からのんびりしていて可愛い子で。大好きでした(^^)」

とのこと(*^_^*)


そして、いつしか競走馬の行く末を知るようになったIさんは、現役中に何度も、ビンの馬主さんに手紙を書き、引退後のビンの余生を見たいから、自分にビンを譲って欲しい、とにかく一度自分と会って、話を聞いて欲しいと、何度も何度もお願いしていたそうです。


でも、その願いは聞き届けられないまま、ついに引退。


「引退後は乗馬になるためノーザンへ行った」

と知らされ、それからは、ノーザンのビン宛てに、ファンレターや、クリスマスプレゼントにニンジンなど、毎年送っていたそうです。

そして今度は、故障。

早くよくなってね~と、ある年のクリスマスにいつもどおりプレゼントを送ったところ、


「実はビンは、1ヶ月前に肥育場に出されました…」


とノーザンから知らせが、、、



頭の中が真っ白になりながら、Iさんは競馬関係に詳しいご友人に相談。

「肥育場をしらみつぶしに探すしかない」

とのことでしたが、

「自分なら、絶対に諦めない

というご友人の強い励ましの言葉に勇気をもらい、必死の思いで肥育場を当たったそうです。


とはいえ、「肥育場」なんてダークな存在は、ネットで検索したところで見つかるものではありません。

それでもIさんはあきらめず、なんとか一つ、また一つと手がかりを見つけ、それらをつなぎ合わせて、手当たり次第に肥育場に電話をかけ、ビンの特徴を細かく伝え、存在を確かめたそうです。

1ヶ月も経っていたら、もう間に合わないかも…

そんな思いがよぎったこともあれば、心無い人に

「肥育場に行っちゃったって事は、あなたとその馬は縁がなかったということなんだから、諦めたら!」

と冷たい言葉を浴びせられたこともあったそうです。


でも、それでもIさんは諦めませんでした。

当たれるだけの肥育場を当たって、最後に一箇所だけ、連絡がつかない肥育場があったそうです。

電話がつながるまでは、諦めない!と、何度も電話をかけなおし、そしてついに、電話がつながり…



果たして、ビンは、そこにいたのです。



肥育場の方も、迷惑がるどころか、事情をわかってくださり、快くビンを譲ってくださったそう。


喜び勇んで預け先の牧場を手配し、はて、馬運車代はどうしよう、、、

とにかくビンを救わなきゃ!死なせるものか!

それだけで必死に動いてきたIさんは、馬運車の手配まで手が回らなかったのだそうです。


そして、そこでもまた、もうひとつの救いの手が…


なんと、ビンの元馬主さんが、馬運車代を出してくださったのでした。。。



゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。


そんな、波乱の救出劇を経て、ある養老牧場に預けられ、Iさんの愛馬として、何年ものんびりした日々を送っていたビン。


ところが、近年になって、Iさんの身にいろいろな事情が重なり、今までのように牧場に預けてお世話をすることが難しくなっていったそうです。

Iさんは一生懸命に、ビンの命を守る方法を模索してきましたが、とうとう手段も尽き、本当に、ビンの行き場所がなくなってしまいました。


そんな中、ご友人が「競走馬を救え!プロジェクト」の存在を知り、Iさんに知らせてくださったそうです。


「でも、ビンは16歳、年齢制限を超えてるし…」

と最初は消極的だったそうですが、いよいよ後がなくなり、他に当てもなく、とにかくダメもとで相談してみようと思った、とのことでした。



実は、Iさんは、私にご相談をくださる前、大手SNSのミクシィ内で、アドバイスや助けを求めてトピを立ち上げられていたそうです。

「馬を愛する人たちの、知恵をお借りしたい、アドバイスをもらいたい…」

そんな、純粋なお気持ちで立ち上げられたトピでしたが、書き込まれる内容の大半は、Iさんへの非難、中傷、悪口の数々。。。

「馬を引き取る事の責任をわかってない」

「そんなあんたにその馬を持ってる資格はない」

「その馬をよこせ!わたしが大事にしてやる」

・・・


Iさんが、ビンの行き先として私のところを検討しているという経過報告を書き込むと、今度は、

「あそこ(私のところ^^;)はひどいところだ」

「オーナーの人格が最低だ」

「気をつけろ」

「馬が可愛そうだ」

「あそこのオーナーは恐ろしく気が強いから、額を地面にこすり付けるくらいの覚悟で話さないとダメだ」

…等々、今度はこちらへの誹謗中傷が、トピへの書き込みや、Iさんあてのメッセージで多数寄せられるようになったとか、、、


自分の素性が知れないのをいいことに、直接きちんと話した事もない相手のことを、あることないこと、自分の思い込みや、うわさや、勝手な憶測、ほんの一部の情報だけで、無責任に言う人たち。そうしてやりとりされる無意味な発言に、さらに個人的な偏見を付け加えて、次から次へと伝える人たち。そんな人たちで溢れるネット社会。


実際に、お電話で話して、Iさんも、私も、大笑い。


「直接お話できて、安心しました。ビンのこと、どうぞよろしくお願いします」


かくして、ビンちゃんは、我が家へやってくることになりました。



プロジェクトの引き取りには、ご存知の通り、いくつかの条件を付けさせていただいています。

養老牧場さんが全国的に多数存在するようになった今日、「人と同じことをするのでは、救う馬が限られる。養老牧場さんの手が回らない部分で、活動をしよう」という意図で始めたプロジェクトなので、私の牧場を「養老牧場にしないため」にも、そのガイドラインとして、たとえば年齢制限があります。

でも、どんな物事も、例外というものがあり、例外を受け入れられる柔軟さは、持っていたいと思っています。


ビンちゃんの場合は、他に行くあてが全くない窮状にあり、急を要する事態であったこと、

そして、肥育場をしらみつぶしに当たって、やっとの思いで救い出したビンちゃんを思うIさんのお気持ちを考えたら、

「心配しないで!今度はわたしたちが、ビンちゃんの命をしっかりつないでいきます!」

と言わずにおれませんでした。



馬を引き取るのは、たしかに大変な事です。

経済的な基盤が整っていることが望ましいし、収入や蓄えがたっぷりあることは立派な事かもしれない。

でも、そんな「経済基盤」も、明日になれば、もろくも崩れ去る可能性は、誰しも持っているのです。


「わたしには経済的なゆとりがある!」

と自信満々に言う人の、その頼みのお金も、ある日突然、無に帰する可能性が、実際にあるのです。


先々の見通しもないのに馬を引き取ってもいい、と言っているのではありません。

でも、明日はわが身。不幸にして思いがけず、困難を抱えてしまった人に向かって「あんたに馬を持つ資格はない」と言い放つ人に、ではいったいどれだけの“資格”があるというのでしょうか。



゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。



ざっとお話しすると、以上のようないきさつで、我が家にやってくることになったビンちゃん。

とにかくいろいろなネガティブな影響にも取り巻かれていたので、無事に我が家でお迎えするまでは、一切ブログ上でも伏せてきまして、突然の事後報告でびっくりされた皆様ごめんなさい。


プロジェクトでの引き取り相談は、今までに全部で7件。

引退か、、、と思いきや、地方で走ることになり、現在経過様子見の子もいれば、残念ながら間に合わなかった子もいます…

それでも、皆さんが口々に言ってくださる言葉は、

「プロジェクトの存在を知って、勇気がわいた」

「わたしにも、馬を救うためにできることがあると分かった」

というもの。。


「競走馬を救う」ということは、たとえどんなにお金があっても、コネを持っていても、一人の力では、到底限られてしまうものです。

物理的に馬を救うということ以上に、「救わなきゃいけないような馬を出さない社会に変える」ことが本当は大事なのです。

そうなればなおのこと、わたし一人が頑張ったところで、その影響は微々たるもの。

馬を思う一人ひとりの人が、「自分にもできることはある!」と勇気を出して、行動を起こす事、それが、世の中を変え、馬たちを取り巻く社会を変える何よりの力になると思います。

馬たちを思うわたしたち一人ひとりの思いが、馬たちの命綱だと思うのです。



゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。



さて、ビンちゃんに実際会ってみると、養老牧場さんでのんびり過ごしてきた(乗馬などで酷使されていない)せいか、実年齢よりはるかに若々しくてびっくり(^^ 8歳、9歳と言っても通じちゃうんじゃないかな(笑)

写真の通り、くりくりお目目にきれいな栗毛の馬体。

Iさんがベタぼれなのも不思議はないですね^^


ビンちゃんが乗せてもらってきた馬運車。すごい!おっきい!観光バスみたい!(笑)
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馬運車を降りて、トップの写真を撮る直前。「ここどこ?!」とそわそわキョロキョロ(*^_^*)
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それでも、狭い入り口から暗い厩舎に入る際、迷いもなく、素直に着いてきてくれました(^^)えらいねー(´ェ`*)ネー
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とりあえず、ベルの馬房をお借りして食事(^^ゞ 元気にもりもり食べてます。
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本当は、ビンちゃんが来る前に足を洗ってやる予定だった息吹。予定より早く到着となったため、急遽馬房で待機(^^; なんですか、そのあかんべーは(^^;;
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食事が済むと、ボロをして、水を飲んで、外を観察。去年のベルやゼットもこんなふうだったな~(^^)
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お顔アップ。目が大きくて、「ジャニーズ系だね」と主人が言ってました(笑)
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新品の頭絡は、出立祝いにいただいたものだそうです(*^_^*)
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しきりに何かを見つめている…と思ったら、視線の向こうにベルの姿が(^^*
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じきに三人衆もビンの存在に気づき、超遠距離でのご挨拶(笑)
SN3G0621.jpg


実はビンちゃん、左前に蟻洞(ぎどう)があり、蹄がひどく変形してしまっています。キレイに治してたくさん遊ぼうね!(^^♪
SN3G0624.jpg


到着から丸一日たった今日25日は、すっかり落ち着いて、何度となくご飯の催促をされました(笑)

これからゆっくり、ビンちゃんとも向き合っていきたいと思います。

これからも温かく見守ってくださいね(^^*



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